シンガポールの言語環境

どうも、シンガポールでワーホリ中のこいけです。

今回はちょっとまじめなことを書いてみたいと思います。僕がシンガポールに来た理由の一つである卒論の研究テーマの「シンガポールの言語環境」についてです。日本とは大きく異なるシンガポールのユニークな言語環境を、ちょっと本気を出してまじめにご紹介します。

シンガポールの特徴の一つは何と言っても言語の多様性です。多民族国家であるシンガポールでは、民族の平等性を図るため、華語(標準中国語)、マレー語、タミル語の3つに加え、国民の統合を図るための英語の4つが公用語となっています。そのため、町中のいたるところで多言語表記を目にします。例えば駅名の表記はこんな感じ。

電車のアナウンスも4言語で行われ、僕のよく乗る電車では駅名も毎回英語と中国語で読んでくれて面白いです。また座っている人も色んな人種の人がいて、多民族国家を象徴しているかのようです。

そんなシンガポールでは、常にいろいろな言語が飛び交っています。シンガポール人は英語プラス自分の民族語のバイリンガル教育を受けているため、相手や状況によって言語を器用に使い分けています。正直何語をしゃべっているのかよくわからない時も多々ありますが、一番多いのは英語です。これは異なる民族間やビジネスでの会話、また宣伝やコマーシャルなど公で使う言葉としても多く使われます。民族間の共通語として、また政府が教育を通して長年に渡り確立してきた第一言語として、英語はシンガポールにおいて特別な地位を持っています。

2番目は華語。これは70ー80%が中華系であるシンガポールならではです。中華系の親しい人同士がしゃべるときや、ホーカーのお店でよく聞かれます。チャイナタウンのホーカーとかに行くと、たまに中国語しかしゃべれないおばちゃんがいて戸惑う時もあります。

次はマレー語ですが、実はシンガポールの国語はマレー語です。これは長い歴史の中で、シンガポールがマレー地域の一部であったことに由来します。しかし、マレー系の人口が少ないことから、実際に使われる頻度は高くありません。これはタミル語も同じ。加えてタミル語はシンプルに難しいので、インド系の人でもシンガポールではより簡単なマレー語を話す人もいるそうです。中華系の多い地域、インド系が多い地域などに行くと、聞こえてくる言葉も変化するためとても面白いです。

これだけ多くの言葉があると、同じ英語を話していても他の言語に影響されてアクセントが人によって違うため、全く違う言葉に聞こえたりします。それに加えて、文法が崩壊していることも多くあります。(むしろ片言の方が通じたりする特もあります、、)これがシンガポールの英語で苦労するポイントの一つだと思います。よくシングリッシュと言われるアレです。有名なところだと語尾にlahを付けたり、canだけで会話が成立したりします。

LINEで売っていたシングリッシュスタンプ

最初は本当に何言ってるかわかりませんでしたが、不思議と慣れてくるもので、だんだんそれが移ってきて自分でも恐ろしいです。(笑)(まあ今でも何言ってるかわかんない時はよくありますが、、)シンガポールの語学留学でそこを心配する方も多いと思いますが、みんながみんなこんなしゃべり方なわけではありません。先ほど書いたように、英語プラス民族語のバイリンガルが当たり前のシンガポール人なので、自分が話す他の言語に英語も影響され、発音、アクセント、文法も人それぞれです。また普段どんな状況で、どんな人と多く話すかによっても変わってきます。話す言葉がその人の文化的背景、社会的立場、アイデンティティを表す、シンガポールにとっての言語は単なるコミュニケーションツール以上の意味を持っています。

しかしそれぞれの英語をしゃべっていても、不思議とお互いに通じ合っているところが驚きです。どんな言葉をしゃべってもそれを理解しようという姿勢がこの国にはあり、そこが僕の大好きなところです。「正しい英語」を話さないといけないと考えがちな日本人だからこそ、あえていろいろな英語が存在するシンガポールに来る意味があると僕は思います。

とまあシンガポール留学の回し者みたいになってしまいましたが、特にそんなことはないです、本音です。(笑)まだまだ書きたいことはいっぱいありますが、長いので今日はこれくらいにしておきます。みなさんもいろいろな言葉が飛び交うユニークなシンガポールの言語環境を、実際に来てぜひ味わってみてくださいね!

それでは!

この記事を書いたのは・・・

コイケ(大学生・男性)
コイケ(大学生・男性)
「こいけTのワーホリ日記」
シンガポール関連の卒論を予定している大学生。現地調査を兼ねた半年間の語学留学&ワーホリに挑戦。